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マンション内覧会ブログ

第1便「内覧会の開始時間について」
第2便「コンクリートのまめ知識その1」
第3便「コンクリートのまめ知識その2」
第4便「マンションの遮音性能」
第5便「マンションの床の遮音性能」

第6便「アフターサービスと瑕疵担保」
第7便「住宅性能評価とは?」


番場敏郎のマンション・スマイル通信箱

                                     
マンション・スマイル通信箱 第3便
「コンクリートのまめ知識 その2」
差出人 番場敏郎(マンションライフ 内覧会同行・立会いインスペクター)
今回は、コンクリートまめ知識その2、と題しまして、コンクリートの強度についてお話致します。

皆さんがお買いになりました、マンションのパンフレットなどに、この建物の寿命は100年以上!なんて表現が使われている場合があります。
この言葉は、どういう根拠で書かれているのでしょうか?

日本建築学会では、コンクリートの強度を決めるに当たって、耐久設計強度というのを定めています。
この建物の耐久年数を、1)100年以上か、2)65年以上か、3)30年以上か、この3種類のどれにするか決めるわけです。
それでは、100年以上にしましょう、と決めた場合に、次の指針に従います。

1)の100年以上の場合は、コンクリートの設計基準強度は30N/mm2以上
2)の65年以上の場合は、コンクリートの設計基準強度は24N/mm2以上
3)の30年以上の場合は、コンクリートの設計基準強度は18N/mm2以上

従いまして、設計基準強度30N/mm2のコンクリートを使えば、この建物は100年以上の耐久性があります、と言えます。これだけのことです。
コンクリートの強度だけで、建物の耐久性を決めてしまうというのも、単純すぎると思いますが、他にこれだという指標もありませんし、建物の骨組みの大部分はコンクリートですから、仕方ないかもしれません。

それでは、100年の耐久性がある、30N/mm2のコンクリートとはどんなものなのでしょうか。
30N/mm2の強度とは、別の単位に直しましと、300kg/cm2となります。
つまり、1cm2(1cm×1cm、サイコロぐらいの大きさ)に300kgが載っても壊れません、という強さです。

ところで、コンクリートの強度を表す場合に、主に2種類の呼び方があります。
1つは今までご説明してきた、設計基準強度(Fcと表します)です。
そして、もう1つは、品質管理強度(Fqと表します)です。

設計基準強度というのは、建物を設計する時に、コンクリートが持つべき強度です。
例えば、柱のコンクリートの設計基準強度を30N/mm2とします。建物を設計する場合は、安全係数という考え方を使いますが、通常は、安全係数は3です。30N/mm2を3で割ると10N/mm2になります。
設計基準強度30N/mm2なのですが、安全をみて、10N/mm2の抵抗力しかない、と考えて、柱の大きさを決めていくわけです。

即ち、そこの柱に1000N(約100kg)の力がかかるとします。1000を10で割ると、100mm2、柱の太さは10mm×10mm(サイコロの大きさ程度)となるわけです。
もちろん、実際の建物では、もっとはるかに大きな力が柱にかかりますので、柱はもっと太くなりますが。
要するに、加わる力が分かり、コンクリートの単位面積あたりの設計基準強度が分かれば、必要な柱の大きさが分かります。
つまり、設計をする時に、基準となる強度ということです。

次に、品質管理強度です。
これは、コンクリートを作る時に、管理されるべき強度となります。
実際に建物に使ったコンクリートの強度は、測定することはできません。
その部分を壊すことは出来ないからです。
ですので、実際の建物に使ったコンクリートと同じものを、少し採っておいて、実験室で強度を測定します。

実際に現場で打ち込んだコンクリートと、実験室のコンクリートでは、同じコンクリートでも、状態が異なりますので、強度も異なります。
実際の建物の方が、鉄筋は入っているし、コンクリートを打ち継ぐところもありますし、強度が出にくくなる要素が多くなります。
これは、統計的に3N/mm2異なるとなっています。
即ち、実験室のコンクリートの方が3N/mm2多く出るのです。

従いまして、柱の設計に使用した設計基準強度30N/mm2を確保するためには、品質管理強度は、設計基準強度に3N/mm2足したもの、つまり、33N/mm2となります。
従い、実験室の強度試験でも、33N/mm2以上出なければなりません。